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鍼灸・整体後の「好転反応」って? その意味と正しい向き合い方

当院でも鍼灸や整体を受けられた患者様から、まれに以下のような声をいただくことがあります。
- 「施術後にだるさや眠気が出たのですが大丈夫ですか?」
- 「いつもより少し体が重く感じました」
- 「翌日に筋肉痛のような感じがありました」
これらは、いわゆる「好転反応」と呼ばれるもので、多くの場合は身体が回復へ向かう過程で一時的に起こる自然な反応です。今回は、この「好転反応」について詳しくご説明します。
好転反応とは?
好転反応とは、施術によって体内のバランスが整い始めたときに、一時的に現れる身体の変化のことを指します。
東洋医学では、「滞り」が改善されて体が動き始めた証拠とも考えられています。血流や気の流れが良くなることで、溜まっていた老廃物や疲労物質が動き出し、それにより以下のような症状が一時的に現れることがあります。
好転反応でよく見られる症状
- だるさ
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体が緊張から解放され、自律神経のバランスが整い始める過程で、一時的に全身が重だるく感じられることがあります
- 眠気
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副交感神経が優位になり、身体がリラックス状態に入るため眠くなることがあります。回復に必要なサインです
- 筋肉痛のような違和感
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筋肉や関節が正しい位置に戻ろうとする際、一時的に普段使わない筋肉に負荷がかかることで痛みが出ることがあります
- 発熱・微熱
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血流が良くなり代謝が上がることで、軽い発熱や微熱が出ることがあります。多くは半日〜2日で落ち着きます
- 排尿・排便の変化
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老廃物の排出が進むことで、便通が良くなったり尿量が増えることがあります。デトックスの一環と考えられます
- 発汗や手足の冷え改善
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血行が良くなることで発汗が促されたり、手足が温かく感じるようになることがあります。冷え性の方に多く見られます
- 感情の波・気分の変化
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自律神経やホルモンバランスの変化により、感情が揺れることがあります。過去の感情が浮かぶ場合もあります
いずれも通常は1~3日以内に自然と落ち着いていきます。この期間を過ぎても症状が長引く、もしくは不快感が強い場合は、遠慮なくご相談ください。
なぜ好転反応が起きるのか?
以下のような体内の変化が関係しています。
- 血流やリンパの流れが改善し、老廃物が動く
- 自律神経の働きが活性化し、体の調整反応が起きる
- 筋肉や関節の緊張が緩み、感覚が鋭敏になる
- 心身の緊張がほどけることで、疲労感が表面化する
特に、慢性的な不調を抱えていた方や初めての施術の方に多く見られます。
好転反応が出たときの対処法
- 無理をせず、しっかり休養をとる
- 水分を多めに摂る(老廃物の排出を助けます)
- 湯船にゆっくり浸かる(交感神経を整える)
- なるべくストレスの少ない時間を過ごす
心と体をゆるめる時間を意識してとってみてください。
最後に

好転反応は決して「悪いもの」ではありません。むしろ、体が変わろうとしているサインとも言えます。ただし、すべての方に起こるわけではありませんし、起こらないことが効果がないという意味ではありません。
当院では刺激の少ないやさしいツボ治療を行っているため、このような好転反応が出ることはまれですが、万が一感じられても心配は不要です。お身体が整っていく過程での自然な反応として、どうぞ安心してお過ごしください。