
院長:泉お気軽にご相談ください!


最近、運動を始めたばかりの方や、久しぶりにスポーツを再開された方から、下腿の前側や内側に感じる不快な痛みについてのご相談が増えています。朝起きたときにすねがズキズキする、階段を降りるときに痛む、つま先を上げる動作で違和感があるなど、症状の現れ方は人それぞれです。
この部位に生じる痛みは、日常生活やスポーツ活動に大きな支障をきたすことがあります。放置すると慢性化し、さらに悪化する可能性もあるため、早めの対処が重要です。
すねの周辺に起こる筋肉の痛みは、医学的には前脛骨筋炎やシンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)などと呼ばれることがあります。これらの症状は、下腿部の前面や内側に痛みや圧痛が現れ、特に運動時や運動後に強くなる傾向があります。実際に患者さんからは「走ると痛い」「歩くだけでつらい」という声をよくいただきます。
前脛骨筋は、すねの外側から足首の前側にかけて走る筋肉で、つま先を持ち上げる動作に深く関わっています。この筋肉に過度な負担がかかると、筋肉や腱、さらには骨膜にまで炎症が広がることがあるのです。私が診てきた多くの方は、気づかないうちに少しずつ負担を蓄積させていました。
症状の程度は軽いものから重いものまで様々です。初期段階では運動開始時に痛みを感じるものの、身体が温まると痛みが軽減することもあります。しかし進行すると、安静時にも痛みが続くようになり、日常的な歩行さえ困難になることもあります。早期発見と適切な対処が、回復への近道となります。
痛みの現れ方には個人差がありますが、下記のような症状が典型的です。これらの症状に心当たりがある方は、早めの対処をおすすめします。
あなたの痛みは、どのタイミングで強く感じますか?症状を正確に把握することが、改善への第一歩となります。


下腿部に痛みが生じる背景には、いくつかの要因が複雑に絡み合っています。単一の原因だけでなく、複数の要素が重なって症状を引き起こしていることも珍しくありません。当院に来られる患者さんの多くは、思いもよらない生活習慣が痛みの引き金になっていたことに驚かれます。
最も一般的な原因は、運動のしすぎです。ランニングやジャンプなどの繰り返し動作によって、前脛骨筋や後脛骨筋に持続的なストレスがかかります。特に急に運動量や強度を増やした場合、筋肉が適応できずに微小な損傷を繰り返してしまいます。新年度や新学期に部活動を始めた学生さんに多く見られる傾向があります。
長時間の歩行や坂道の上り下りも、想像以上に下腿部への負担となります。前脛骨筋はそれほど大きな筋肉ではないため、他の筋肉に比べて疲労しやすい特徴があるのです。観光地を歩き回った翌日に痛みが出る方も少なくありません。
扁平足やハイアーチなど、足の形状によってもすねへの負担は変わります。土踏まずが低い方は、着地時の衝撃を適切に吸収できず、その負担が下腿部に集中してしまいます。自分の足の形を知ることも大切です。
また、サイズが合わない靴やクッション性の乏しい靴を履き続けることも、症状を悪化させる要因となります。靴底がすり減っていると、着地時のバランスが崩れ、特定の筋肉に過度な負荷がかかるのです。靴は消耗品であることを忘れないでください。
意外に見落とされがちですが、骨盤や股関節のズレ、体幹の筋力低下なども、すねの痛みと関連しています。身体の中心部が不安定だと、その影響が下肢に波及し、特定の筋肉に負担が集中してしまうのです。デスクワークで同じ姿勢を続けている方にも注意が必要です。
前傾姿勢や外側荷重などの姿勢の癖も、前脛骨筋への負担を増大させる原因となります。鏡で自分の立ち姿をチェックしてみることをおすすめします。
東洋医学の視点から見ると、こころのストレスや自律神経の乱れも筋肉の痛みに深く関わっています。過度なストレスは筋肉の緊張を招き、血流を悪化させることで回復を妨げるのです。仕事や人間関係の悩みを抱えている時期に身体の不調が現れるのは、決して偶然ではありません。
30年の臨床経験から、身体の不調にはこころの状態が大きく影響していることを実感しています。筋肉だけでなく、あなたの心も労わってあげてください。
下腿部に痛みを感じたときの初期対応は、症状の悪化を防ぐために非常に重要です。ここでは、ご自宅でできる基本的なケア方法をご紹介します。ただし、痛みが強い場合や長期間続く場合は、専門家に相談することを強くおすすめします。
痛みが出た直後は、RICE処置と呼ばれる方法が効果的とされています。これは応急処置の基本として、多くのスポーツ現場でも採用されている方法です。
| 項目 | 内容 | 実施方法 |
|---|---|---|
| Rest(安静) | 患部を休ませる | 痛みを感じる動作を避け、無理な運動は控えます。休息も治療の一部です |
| Ice(冷却) | 炎症を抑える | 保冷剤や氷で10〜15分程度冷やします。冷やしすぎには注意が必要です |
| Compression(圧迫) | 腫れを防ぐ | 伸縮性のあるバンデージで適度に圧迫します。血流を妨げない程度に |
| Elevation(挙上) | 血流を整える | 患部を心臓より高い位置に保ちます。寝るときも少し高くすると効果的です |
ただし、冷却は短時間にとどめることがポイントです。長時間冷やすと筋肉が硬くなり、逆効果になることもあります。適度な冷却と温めのバランスが大切です。
痛みが落ち着いてきたら、無理のない範囲でストレッチを取り入れましょう。前脛骨筋やふくらはぎの筋肉を柔軟に保つことで、再発予防にもつながります。毎日コツコツ続けることが、何よりも重要です。
床に座って正座の姿勢から片膝を持ち上げ、つま先を反らせて前すねを伸ばすストレッチが有効です。また、壁を支えにしてふくらはぎを伸ばすストレッチも、下腿部全体の柔軟性を高めるために効果的とされています。入浴後の身体が温まった状態で行うと、より効果が高まります。
力を入れすぎると逆に痛みが悪化するため、ゆっくりと丁寧に行うことが大切です。呼吸を止めずに、リラックスした状態でストレッチしてください。
足の使い方を改善することも、症状改善の重要な要素です。かかとから静かに着地し、膝とつま先が同じ方向を向くように意識するだけでも、負担を軽減できます。動画で自分のフォームを撮影してチェックするのもおすすめです。
クッション性のある靴に履き替えたり、インソールを活用したりすることも検討してください。自分に合った靴を選ぶことは、すねへの負担を大きく減らすことにつながります。専門店でフィッティングしてもらうと安心です。
西洋医学では筋肉や骨膜の炎症として捉えられる症状も、東洋医学では身体全体のバランスの乱れやエネルギーの滞りとして考えます。この視点の違いが、根本的な改善につながることも多いのです。
東洋医学では、気(エネルギー)と血(栄養)が全身を巡ることで健康が維持されると考えられています。ストレスや過労、不規則な生活習慣などによって気血の流れが滞ると、筋肉に十分な栄養が届かず、痛みや硬さが生じるのです。川の流れが滞ると水が淀むように、身体のエネルギーも流れが大切です。
すねの部位には胃経や脾経といった重要な経絡が通っています。これらの経絡の流れが悪くなると、下腿部に痛みや重だるさが現れやすくなります。経絡は身体のエネルギーの通り道と考えてください。
東洋医学では、こころと身体は密接につながっていると考えます。精神的なストレスや不安は、筋肉の緊張を引き起こし、血流を悪化させることで痛みを長引かせるのです。心身一如という言葉があるように、心と身体は切り離せない関係にあります。
当院では、30年間の臨床経験を通じて、身体の症状の背景にこころの状態が深く関わっていることを実感してきました。筋肉の痛みだけでなく、その方の生活習慣やストレス状態にも目を向けることが、根本的な改善につながります。あなたの心の状態は、いかがですか?
富山寿楽堂鍼灸院では、東洋医学に基づいた独自の気診検査と優しいツボ施術によって、すねの痛みを根本から改善へと導きます。表面的な症状を取るだけでなく、再発しない身体づくりを目指しています。
当院では、筋反射テストを用いた気診という独自の検査法で、痛みの真の原因を探ります。身体に触れずに気の流れや筋肉の状態を確認できるため、患部への負担がありません。初めての方は驚かれることも多いですが、とても正確な検査法です。
ストレス検査と気診を組み合わせることで、身体的な要因だけでなく、こころの状態や自律神経のバランスも把握できます。これにより、表面的な症状だけでなく、根本原因にアプローチすることが可能になるのです。30年間の臨床データと照合することで、最適な施術計画を立てていきます。
髪の毛ほどの細さの鍼を用いて、気診で見つけた最も効果的なツボに施術を行います。鍼施術には血流を促進し、炎症を抑える効果があります。痛みがほとんどないため、鍼が初めての方でも安心して受けていただけます。
凝り固まった前脛骨筋や後脛骨筋に過剰な負荷を加えることなく緩めるため、回復時間を短縮できます。また、過敏になっている神経を鎮静化することで、痛みの緩和も期待できます。施術後は身体が軽くなったと感じる方がほとんどです。
下腿部の痛みは、局所的な問題だけでなく、骨盤や股関節、腰臀部の筋緊張とも関連していることがあります。当院の鍼灸気功整体では、患部だけでなく身体全体のバランスを整えることで、負担軽減や早期回復、再発予防につなげます。木を見て森を見ずではなく、全体を診ることを大切にしています。
気功を取り入れた施術は、自然治癒力を高める効果があります。身体が本来持っている治る力を最大限に引き出すことで、症状の根本的な改善を目指します。薬に頼らない身体づくりをサポートします。
一度改善した症状を再発させないためには、日常生活での予防が欠かせません。少しの意識と習慣の変化が、大きな違いを生み出します。
急激に運動量や強度を増やすことは避け、徐々に身体を慣らしていくことが大切です。特に久しぶりに運動を再開する方は、最初は軽めの負荷から始めることをおすすめします。焦らずゆっくりと、それが長く続けるコツです。
ランニングの距離を増やす場合は、週に10パーセント以内の増加に抑えることが推奨されています。記録をつけることで、自分の身体の変化に気づきやすくなります。
クッション性があり、自分の足にフィットする靴を選びましょう。スポーツ用には、競技に適した専用の靴を使用することが理想です。靴は身体を支える土台となる重要なアイテムです。
靴底のすり減りを定期的にチェックし、必要に応じて買い替えることも重要です。インソールやサポーターを活用することで、足への負担を軽減できます。自分への投資だと考えて、良い靴を選んでください。
運動前後のストレッチを習慣化し、筋肉の柔軟性を保ちましょう。フォームローラーを使ったセルフケアも、筋膜の滑走性を改善するために効果的です。道具を活用することで、より効率的なケアができます。
1日1〜2分の短時間でも、継続することで大きな違いが生まれます。完璧を目指すよりも、まずは続けることを優先してください。
片足に重心をかける癖がある方は、左右対称に立ち、歩くことを意識してください。骨盤や膝の向きに注意を払うだけでも、すねへの負担を減らせます。日常の何気ない動作が、実は身体に大きな影響を与えています。
こまめな休憩を取り、オーバーワークを避けることも忘れないでください。頑張りすぎないことも、大切なセルフケアです。
下腿部の痛みは、単なる筋肉の使いすぎだけが原因ではありません。生活習慣、姿勢、ストレス、身体全体のバランスなど、様々な要素が複雑に絡み合っています。だからこそ、一人ひとりに合わせたアプローチが必要なのです。
30年間で17万人以上の方々を施術してきた経験から、痛みの背景には必ず理由があると確信しています。表面的な症状だけでなく、その方の身体とこころの状態を総合的に診ることで、真の改善への道が開けるのです。
当院の東洋医学に基づいた気診検査と鍼灸気功整体は、身体が本来持っている治る力を引き出します。薬にできるだけ頼らず、自然治癒力を高めることで、症状の根本的な改善を目指します。あなた自身の治る力を信じることから始めましょう。
すねの痛みでお悩みの方は、一人で抱え込まず、ぜひ当院にご相談ください。あなたの症状が改善され、やりたいことを思い切り楽しめるよう、全力でサポートいたします。好きなスポーツを思い切り楽しめる日々を取り戻しましょう。
私たちは、あなたが治ることをあきらめません。東洋医学の視点から再構築した新発想の鍼灸整体で、あなたの身体とこころの健康を応援します。