
院長:泉お気軽にご相談ください!


こんにちは、富山寿楽堂鍼灸院の泉賢秀です。先日、患者さんから「背中で手を組もうとすると全然届かないんです」というお悩みをお聞きしました。お風呂上がりに何気なく試してみたら、思った以上に手が届かず驚いたそうです。実はこれ、多くの方が経験されている身体からのサインなんですね。
背中で手を組む動作ができないことは、肩こりや姿勢の問題と深く関係しています。単に身体が硬いというだけでなく、日常生活の中で肩甲骨周りの筋肉が凝り固まっているサインかもしれません。デスクワークやスマホを長時間使う現代人にとって、これは決して珍しいことではないのです。


30年の臨床経験の中で、背中での手組みができない方の多くは、肩甲骨の動きが制限されていることが分かっています。でも安心してください、適切なアプローチで改善できますよ
背中で手を組むという動作は、実はとても複雑な身体の動きが必要なんです。上から回す手は肩関節の外旋と肩甲骨の下方回旋が必要で、下から回す手は肩関節の内旋と肩甲骨の上方回旋が求められます。この両方の動きがスムーズにできないと、背中で手と手が出会うことができません。
多くの方が悩まれているのは、肩甲骨周辺の筋肉の硬さです。特にデスクワークで前かがみの姿勢が続くと、大胸筋や小胸筋といった胸の筋肉が縮んで硬くなります。同時に背中側の広背筋や菱形筋も緊張状態が続き、肩甲骨の動きを制限してしまうのです。
東洋医学的な視点から見ると、気血の巡りが滞っている状態とも言えます。肩甲骨周りには多くの経絡が通っており、ストレスや疲労によってこの流れが悪くなると、筋肉が硬くこわばってしまうんですね。
「右側は届くのに、左側は全然ダメなんです」という声もよく聞きます。これは利き手と関係していることが多く、利き手側の筋肉は日常的によく使うため柔軟性が保たれやすい一方、反対側は使用頻度が少なく硬くなりがちです。
また、カバンをいつも同じ肩にかける、スマホを片手だけで操作するといった生活習慣の偏りも、左右差を生み出す大きな要因となります。身体は正直で、使い方の癖がそのまま柔軟性の差として現れてくるのです。
「別に背中で手を組めなくても困らない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも実は、この動作ができないということは、身体にいくつかの警告サインが出ている可能性があるんです。
まず考えられるのが巻き肩や猫背の進行です。肩甲骨の動きが制限されると、自然と肩が前に出て背中が丸くなります。この姿勢が定着すると、見た目の印象が悪くなるだけでなく、呼吸が浅くなったり内臓への負担も増えてきます。
さらに慢性的な肩こりや首こりにもつながります。当院に来られる患者さんの中にも、肩甲骨の動きが悪くなったことで、頭痛やめまい、腕のしびれといった症状まで訴える方がいらっしゃいます。
肩甲骨周りの硬さを放置していると、四十肩や五十肩といったより深刻な症状に発展することもあります。ある日突然、服を着るときに激痛が走る、髪を洗うのも辛いといった状態になってしまうんですね。
東洋医学では「不通則痛(通じざれば則ち痛む)」という言葉があります。気血の流れが滞ると痛みが生じるという意味で、肩甲骨周りの硬さもまさにこの状態なのです。早めの対処が、将来の大きな問題を防ぐことにつながります。


では、どうすれば背中で手が組めるようになるのでしょうか。実は肩甲骨の動きを改善することが、最も効果的なアプローチになります。肩甲骨は「天使の羽」とも呼ばれ、本来は自由に動くべき部位なんです。
まず意識していただきたいのは、日常生活での姿勢です。パソコン作業をするときは画面の高さを目線に合わせ、椅子に深く腰掛けて背筋を伸ばすようにしましょう。スマホを見るときも、なるべく目の高さまで持ち上げることで、首や肩への負担を減らすことができます。
ご自宅でできる簡単なケアとして、肩甲骨を意識的に動かす体操をおすすめしています。両手を肩に置いて、肘で大きく円を描くように回す動作は、デスクワークの合間に取り入れていただきたい運動です。前回し10回、後ろ回し10回を1セットとして、1日に3セット程度行うと良いでしょう。
また、壁を使ったストレッチも効果的です。壁の角に立ち、両腕を壁につけて身体を前に倒すと、胸の筋肉がしっかり伸びます。この時、肩甲骨を寄せるイメージを持つことで、より効果が高まります。
タオルを使った練習方法もあります。タオルの両端を持って、頭の上から背中側へゆっくり下ろしていく動作です。最初は無理をせず、できる範囲で少しずつ手の幅を狭くしていくことで、徐々に柔軟性が向上していきます。
セルフケアで改善が見られない場合や、より早く確実に改善したい場合は、専門的な施術を受けることをおすすめします。当院では、東洋医学に基づいた気診検査で、あなたの肩甲骨周りの筋肉や経絡の状態を詳しく調べていきます。
鍼灸施術では、硬くなった筋肉に直接アプローチすることで、深部の緊張を緩めることができます。特に肩甲骨周りには肩井や天宗、肩外兪といった重要なツボがあり、これらのツボを適切に刺激することで、気血の流れを改善し自然治癒力を高めることができるのです。
整体施術では、肩甲骨の動きを制限している筋膜の癒着をほぐし、本来の可動域を取り戻していきます。優しい手技で身体に負担をかけることなく、肩甲骨周りの環境を整えることができます。
40代の女性Aさんは、デスクワークで長年肩こりに悩まされており、背中で手を組むことが全くできない状態で来院されました。初回の検査で肩甲骨周りの筋肉が著しく硬くなっており、気血の滞りも顕著でした。
週に1回のペースで鍼灸整体の施術を続けたところ、3回目の施術後には肩の動きが明らかに良くなり、5回目には片側の手が背中で届くようになりました。8回の施術を終える頃には、両手が背中でしっかり組めるようになり、長年の肩こりも大幅に改善されたのです。
Aさんからは「こんなに身体が軽くなるなんて思いませんでした。肩が楽になっただけでなく、呼吸もしやすくなって、気持ちまで前向きになりました」という嬉しいお言葉をいただきました。
背中で手が組めるようになった後も、その状態を維持するためには日常生活での意識が大切です。良い姿勢を保つことはもちろん、定期的に肩甲骨を動かす習慣をつけることで、再び硬くなることを防げます。
冷えも大敵です。肩甲骨周りが冷えると血流が悪くなり、筋肉が硬くなりやすくなります。入浴時はしっかり湯船に浸かって温まり、冷房の効いた部屋では羽織るものを用意するなど、冷え対策を心がけてください。
ストレス管理も重要です。精神的な緊張は身体の緊張として現れます。深呼吸やリラックスできる時間を意識的に作ることで、肩甲骨周りの筋肉も緩みやすくなるのです。
背中で手が組めないというのは、単なる身体の硬さではなく、肩甲骨周りの筋肉や姿勢、そして気血の流れに問題があるというサインです。放置すれば、より深刻な肩の問題や慢性的な不調につながる可能性があります。
でも適切なケアと施術によって、多くの方が改善されています。30年間で17万人以上の施術実績の中で、肩甲骨の問題を抱えた多くの方を見てきましたが、諦めずに取り組むことで、必ず変化は訪れます。
あなたも背中で手が組めないことでお悩みでしたら、一人で抱え込まずにご相談ください。当院では、あなたの身体の状態に合わせた最適な施術プランをご提案させていただきます。心と身体の健康を取り戻し、快適な毎日を送っていただけるよう、全力でサポートさせていただきます