
院長:泉お気軽にご相談ください!


こんにちは。富山寿楽堂鍼灸院・整体院の泉賢秀です。今日は多くの方が疑問に感じている「うどんの消化」についてお話しします。
あなたも風邪をひいたときや胃腸の調子が悪いときに、うどんを食べた経験はありませんか。昔から「胃腸の不調にはうどんが良い」と言われてきましたが、最近では「実は消化に悪い」という情報も耳にするようになりました。私のもとにも「テレビで消化に悪いと知って驚きました」「本当はどちらなのでしょうか」といった相談が増えています。


30年の臨床経験から、東洋医学の視点も交えてうどんと消化の関係をわかりやすく解説します
実は医師の間では以前から知られていた事実なのですが、うどんは私たちが思っているほど消化に良い食べ物ではありません。内視鏡検査を行う消化器内科の先生方は、検査前日に患者さんがうどんを食べると、翌日の検査時に麺が胃の中に残っているケースを多く経験しています。
うどんの主成分は小麦粉から作られる炭水化物で、特に麺類はでんぷん質が密になっています。このでんぷんは唾液や胃液で分解されにくく、実際には消化に時間がかかる食品なのです。さらに、うどんを急いで食べたり、よく噛まずに飲み込んだりすると、胃での滞留時間が長くなり、胃に負担をかける原因となります。
特に体調不良で胃腸の働きが弱っているとき、消化酵素の分泌も低下しています。そんな状態で消化に時間のかかるうどんを食べると、かえって胃もたれや不快感を引き起こすことがあります。
ではなぜ長年にわたって「うどんは消化に良い」と信じられてきたのでしょうか。これにはいくつかの理由があります。
まず、うどんは白くて柔らかく、見た目が優しい印象を与えます。実際に食べたときの口当たりも滑らかで、喉越しが良いため「胃に優しそう」というイメージが定着しました。また、温かいうどんは身体を温めてくれるため、風邪のときに食べると気持ちが落ち着きます。
しかし、口当たりの良さと消化の良さは別の問題です。うどんはツルツルと食べやすいため、つい噛む回数が少なくなりがちです。消化は口の中から始まっており、よく噛むことで唾液中の酵素が食べ物を分解し始めます。うどんのように噛まずに飲み込める食品は、この最初の消化プロセスを十分に経ないまま胃に到達してしまうのです。
また、おかゆと混同されているケースもあります。おかゆは米を十分に水で炊いて柔らかくしたもので、でんぷんが糊化して消化しやすい状態になっています。うどんもおかゆも「病人食」というイメージで一緒にされがちですが、消化の観点からは大きく異なります。


東洋医学では、食べ物を消化吸収する働きを「脾胃(ひい)の働き」と表現します。脾胃は私たちの生命エネルギーである「気」を作り出す大切な場所です。
体調が悪いときや疲れているとき、この脾胃の働きが弱まっています。脾胃が弱っている状態で、消化に時間のかかる食べ物を摂ると、さらに気を消耗してしまい、回復が遅れてしまいます。
当院に来られる患者さんの中にも、「体調が悪いときにうどんを食べたら余計に気持ち悪くなった」という方が少なくありません。これは脾胃の働きが低下している状態で、消化に負担のかかる食べ物を摂ったことが原因と考えられます。
東洋医学では「脾は湿を嫌う」といいます。小麦製品は体内に湿気を溜めやすい性質があり、胃腸が弱っているときには特に避けたほうが良い食材とされています。梅雨の時期や湿度の高い日に、パンや麺類を食べると身体が重だるく感じるのはこのためです。
では、本当に消化に良い食べ物とは何でしょうか。医学的にも東洋医学的にも推奨されるのは、以下のような特徴を持つ食品です。
具体的には、よく炊いたおかゆや雑炊、蒸したり茹でたりした野菜、白身魚などが該当します。おかゆは米を長時間煮込むことででんぷんが分解され、消化酵素の働きを助けてくれます。また、大根や蕪などの根菜類には消化を助ける酵素が含まれており、胃腸の負担を軽減してくれます。
東洋医学では、米や山芋、かぼちゃなど「脾を補う」食材が推奨されています。これらは気を補い、消化吸収の働きを高めてくれる優れた食材です。特に体調不良時には、こうした食材を中心にした食事を心がけることで、回復が早まります。
とはいえ、うどんが好きな方や、どうしてもうどんを食べたいときもあるでしょう。そんなときは食べ方を工夫することで、胃腸への負担を減らすことができます。
まず最も大切なのは、よく噛んで食べることです。一口30回以上を目安に、ゆっくりと咀嚼しましょう。唾液がしっかり混ざることで、消化が格段に良くなります。また、うどんだけでなく、消化を助ける大根おろしや、胃を温める生姜を添えるのも効果的です。
麺の茹で方も重要です。芯が残らないように、柔らかめに茹でることで消化しやすくなります。冷たいうどんよりも温かいうどんの方が、胃腸を冷やさず消化の働きを保てます。
そして、うどんを食べるタイミングも考えましょう。胃腸の調子が本当に悪いときや、発熱している急性期は避けて、少し回復してきた段階で食べるようにします。また、夜遅い時間の食事は避け、消化に十分な時間を確保することが大切です。
体調が悪いときの食事は、単に栄養を摂るだけでなく、胃腸に負担をかけずに回復を助けることが目的です。無理に食べる必要はなく、食欲がないときは水分補給を中心にして、胃腸を休ませてあげることも大切です。
私が患者さんによくお伝えするのは、「身体の声を聴く」ということです。本当に身体が求めている食べ物は何か、どんな味や温度のものが心地よく感じるか、自分の感覚に耳を傾けてみてください。
日頃から胃腸の働きを整えておくことで、体調不良時の回復も早くなります。規則正しい食事時間、適度な運動、十分な睡眠は、脾胃の働きを高めるために欠かせません。
特に、ストレスは胃腸の働きを大きく低下させます。現代人の多くは、仕事や人間関係のストレスを抱えています。東洋医学では「肝」が「脾」の働きを抑制すると考えられており、ストレスで肝の気が高ぶると、脾胃の働きが弱まってしまうのです。
当院では、鍼灸や気功整体を用いて、このような内臓の働きを整える施術を行っています。胃腸の不調が慢性化している方、食事に気をつけているのに症状が改善しない方は、身体全体のバランスが崩れている可能性があります。
長年信じられてきた常識が、実は科学的根拠に乏しいということは珍しくありません。「うどんは消化に良い」という思い込みもその一つです。大切なのは、正しい知識を持って、自分の身体に合った食事を選ぶことです。
家族の健康を守る立場にある方は、特にこうした情報に敏感になる必要があります。善意で行っていることが、かえって大切な人の回復を遅らせてしまうこともあるのです。しかし、自分を責める必要はありません。これまで知らなかったことを知り、これから活かしていけば良いのです。
もし、あなたやご家族が慢性的な胃腸の不調に悩んでいるなら、食事だけでなく、身体全体のバランスを見直す必要があるかもしれません。当院では、東洋医学の視点から、一人ひとりの体質や症状に合わせた施術を行っています。胃腸の働きを整え、自然治癒力を高めることで、根本からの改善を目指します。
どうぞ一人で悩まずに、いつでもご相談ください。30年で17万人以上の施術実績を持つ当院が、あなたの健康回復を全力でサポートいたします。