
院長:泉お気軽にご相談ください!


毎日あなたの体を支えてくれている足の裏。お風呂あがりに触れてみると「なんだかここを押すと痛い」と感じたことはありませんか。実はそのツボの痛みには、体からの大切なサインが隠れています。
東洋医学では、足の裏は「体全体の縮図」と考えられています。約30年・17万人以上の施術を通じて、私は何度も「足裏を診るだけで体の状態がわかる」という東洋医学の深さに感動してきました。
この記事では、足裏のツボの位置と意味、押したときに痛い理由、そして自宅でできるケアの方法まで、できる限りわかりやすくお伝えします。ぜひ最後まで読んでみてください。


足裏のツボは「体の地図」とも言われます。30年の臨床経験の中で、足裏の反射区を丁寧に診ることで、患者さんの内臓や自律神経の状態が浮かび上がることを何度も経験してきました。
東洋医学では古くから、足裏には全身の臓器や器官に対応する「反射区」が存在すると考えられてきました。この考え方がリフレクソロジー(足底反射療法)の基盤にもなっており、足裏を刺激することで対応する部位の血流が改善し、体全体のバランスが整うとされています。現代の解剖学的な視点でも、足裏には神経が密集しており、刺激に対して体全体が反応しやすい構造になっています。
「反射区」と「ツボ(経穴)」は似たようなものと思われがちですが、東洋医学的には少し意味が異なります。
ツボとは、経絡(気の流れる通り道)上に存在するポイントのこと。一方の反射区は、足裏全体に広がる「臓器の投影マップ」のような概念です。どちらも足裏を刺激することで体に働きかけますが、目的とアプローチが少し違います。
当院では気診(筋反射テスト)を用いて、その方の体に今もっとも必要なツボを一穴ずつ厳選して施術します。むやみに多くのツボを刺激するよりも、ピンポイントに最適なツボにアプローチすることで、体の自然治癒力が高まりやすくなるのです。
足裏には数多くのツボが存在しますが、特に知っておくと役立つ代表的なものをご紹介します。場所と効果を合わせて覚えておくと、日々のセルフケアにとても便利です。それぞれの位置を確認しながら、ゆっくり読み進めてみてください。
足裏のツボの中でもっとも有名なのが「湧泉」です。足の指を曲げたとき、土踏まずの少し上あたり(足裏の中央より少し上)にできるくぼみがその位置です。
湧泉は腎経のツボで、生命エネルギーの源とされる「腎」の気を補う、東洋医学における最重要ツボのひとつです。
疲労回復・冷え性・めまい・のぼせ・不眠・高血圧など、幅広い症状に対して効果が期待できます。入浴後に両手の親指を重ねて、ゆっくりと3〜5秒かけて押してみてください。「ちょっと痛気持ちいい」くらいの強さが目安です。
かかとのほぼ中央にあるのが「失眠」というツボです。その名の通り、不眠の改善に古くから使われてきました。
寝つきが悪い・夜中に何度も目が覚めるというお悩みがある方に、ぜひ試していただきたいツボです。入浴後、足を温めた状態でかかとをグーッと押すと、全身がじんわりほぐれる感覚があります。自律神経を整える働きもあるため、更年期による睡眠の乱れにも有効とされています。
足の親指の付け根の内側、骨の出っ張りのすぐ後ろにあるのが「太白」です。脾経のツボで、消化器系全般のサポートに使われます。
食欲不振・胃もたれ・便秘・下痢・むくみなど、胃腸の不調が気になるときに刺激するとよいとされています。デスクワークや不規則な食生活で胃腸が疲れやすい方には、特に意識してほしいツボです。
内くるぶしのすぐ下、舟状骨のくぼみに位置するのが「然谷」です。腎経に属するこのツボは、腎の機能を高め、ホルモンバランスを整える作用があるとされています。
特に女性の冷え性・生理不順・更年期症状・不妊などのお悩みに対して、鍼灸治療でもよく用いられる重要なツボです。
足裏というよりは足の内側に近い位置ですが、合わせて覚えておいてほしいツボのひとつです。
| ツボ名 | 場所 | 主な効果 |
|---|---|---|
| 湧泉(ゆうせん) | 足裏中央より少し上のくぼみ | 疲労回復・冷え・不眠・めまい・のぼせ |
| 失眠(しつみん) | かかとの中央 | 不眠・自律神経の乱れ・更年期症状 |
| 太白(たいはく) | 親指付け根内側の骨のすぐ後ろ | 胃腸不調・食欲不振・便秘・むくみ |
| 然谷(ねんこく) | 内くるぶし下・舟状骨のくぼみ | 冷え性・ホルモンバランス・不妊・生理不順 |


足裏を押したときに感じる痛みは、単なる筋肉の疲れだけではありません。東洋医学的な観点から見ると、それは体のどこかに滞りや弱りがあるサインである可能性があります。「ここを押すと特に痛い」という場所が、何を示しているのかを知っておくと、自分の体を見つめるきっかけになります。
足の指や付け根付近が痛い場合は、頭部・副鼻腔・頸部の反射区に対応することが多いとされています。頭が重い・肩や首がこる・鼻や喉の不調を感じている方に多いパターンです。
また、親指の裏は脳・頭頸部との関連が深く、ストレスが溜まっているときに硬くなりやすい傾向があります。「最近頭が重いな」と感じるときは、親指の付け根をゆっくりほぐしてみてください。
土踏まずは胃・腸・肝臓・膵臓など消化器系の反射区が集まるエリアです。ここに強い痛みや硬さを感じるときは、消化機能の低下や疲労の蓄積が考えられます。
不規則な食事・アルコールの摂りすぎ・慢性的なストレスがある方は、土踏まずが固くなっていることが多いです。施術の中でも「土踏まずが岩みたいに硬い」とおっしゃる方は少なくありません。
かかとは骨盤・生殖器・腰部などに関連する反射区とされています。腰痛持ちの方・生理不順や更年期症状がある方・冷えが強い方などが、かかとに強い痛みを感じるケースが多いです。
また、かかとの硬さや皮膚の荒れも、腎・膀胱の機能低下を示している場合があります。保湿ケアと合わせて、かかとを温めながらほぐすことが大切です。
足裏の小指側の外縁(外側のライン)は、肩・腕・膝・股関節などの関連が深い部位です。肩こりや膝の痛みを慢性的に抱えている方に、このラインへの圧痛が見られることがあります。
ツボの場所がわかったら、次は「どうやって押すか」です。闇雲に強く押せばいいというものではありません。正しい方法で行うことで、体への効果がより高まります。日々の習慣として取り入れていただくために、ここでは実践的なポイントをお伝えします。
冷えた足でいきなりツボを刺激しても、血流が悪い状態では効果が出にくいです。お風呂あがり・足湯のあと・温かいタオルで足を温めてからケアをするのが基本です。特に冬場や冷え性の方は、この準備が大切です。
「痛ければ痛いほど効く」というのは誤解です。強すぎる刺激は組織を傷つけ、逆効果になることがあります。3〜5秒かけてゆっくり押し、同じく3〜5秒かけてゆっくり離す。この「ゆっくり押してゆっくり離す」が基本です。
1日1回・就寝前がもっともおすすめです。自律神経が副交感神経優位になる夜は、ツボ押しの効果が出やすい時間帯です。1箇所につき1〜2分、合計で10〜15分程度を目安にしてください。
次のような状態のときは、セルフケアを避けるか専門家に相談してください。
セルフケアはあくまでも「補助的なもの」です。慢性的な不調が続く場合は、原因を特定せずにツボだけを押し続けても根本的な改善にはなりません。
自宅でのツボ押しは、体の調子を整える意味でとても有意義なセルフケアです。しかし、正直にお伝えすると、慢性的な体の不調には「なぜその不調が起きているのか」という根本原因のアプローチが必要です。同じ「冷え性」でも、腎の弱りからくるものなのか、気血の滞りなのか、ストレスによる自律神経の乱れなのかによって、アプローチするツボも施術の方向性もまったく異なります。
当院では、施術の前に必ず「気診(筋反射テスト)」と「唾液アミラーゼによるストレス検査」を行います。その方の体が今もっとも必要としているツボを一穴ずつ厳選し、鍼灸・気功整体を統合した施術を行います。
よく「鍼って痛いんじゃないか」と不安に思われる方がいらっしゃいます。当院で使う鍼は髪の毛ほどの細さで、痛みをほとんど感じない優しい施術です。小さなお子さんから高齢の方まで安心して受けていただいています。
足裏のツボが痛い・冷えがひどい・更年期症状がつらいというお悩みは、ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。東洋医学の視点から体全体のバランスを整えることで、薬に頼らずに症状が改善するケースが多くあります。
「病院では異常なしと言われたけど体がつらい」「何年も悩んでいる慢性的な不調がある」という方こそ、東洋医学のアプローチが合っていることがあります。ぜひ一度、気軽にご相談ください。
今回は、足裏のツボの位置・効果・押すと痛い理由・自宅でのセルフケア方法についてお伝えしました。足裏は毎日あなたの体全体を支えながら、同時に体の状態を教えてくれる「健康のバロメーター」です。
お風呂あがりに湧泉を押してみる。かかとが硬いと気づいたら温めてほぐしてみる。そんな小さな習慣のひとつひとつが、体の自然治癒力を高め、毎日の元気につながっていきます。
私が30年・17万人以上の施術を通じて一貫して感じてきたのは、「体はちゃんと回復しようとしている」ということです。ただ、慢性的な不調が長引いているときは、体のサインを見落とさず、専門家の力を借りることも大切な選択肢のひとつです。一人で悩まず、いつでも気軽に声をかけていただけたら嬉しいです。あなたの体とこころが、どうか楽になりますように。