
院長:泉お気軽にご相談ください!


こんにちは、富山寿楽堂鍼灸院・整体院の泉賢秀です。今日は「耳のツボを刺激するとダイエットに効果があるの?」というご質問にお答えしていきます。
実はこれ、当院にもよくいただくご相談のひとつなんです。「食欲がどうしてもコントロールできない」「運動は苦手だけど、何かできることはないかな」という方にこそ知っていただきたい内容です。
耳のツボを使った施術は、東洋医学の世界では古くから知られてきた方法で、耳つぼダイエットという形で近年注目を集めています。ただ、正しく理解しておかないと「効果がなかった」という残念な結果になることも。今回はその仕組みと、実際に何が起きるのかをできるだけわかりやすくお伝えしますね。


耳のツボと体重管理の関係は、東洋医学の視点からとても興味深いテーマです。鍼灸師として30年、17万人以上の施術を通じて実感してきたことをもとに、丁寧にお伝えしていきます
耳には全身の臓器や器官に対応するツボが密集しています。東洋医学では、耳は「腎」と深く結びついており、全身の気の流れを調整するとされています。この耳のツボを適切に刺激することで、食欲をつかさどる自律神経のはたらきに影響を与え、「過食を抑える」「消化器系の機能を整える」という方向に体が動き出すのです。
現代の私たちの多くは、ストレスや睡眠不足によって自律神経のバランスが乱れています。その結果として「お腹がすいていないのに食べてしまう」「甘いものへの欲求が止まらない」という状態が生まれやすくなっています。耳のツボはその入口に直接アプローチできる場所なんです。
耳のツボの中でもダイエットとの関連でよく知られているのが、「飢点(きてん)」と呼ばれる場所です。耳珠(じじゅ)と呼ばれる耳の前の出っ張り部分の付近にあり、ここを刺激することで食欲中枢に信号が届くとされています。
食事の少し前にこのツボを押すことで、「もう十分食べた」というサインが早めに脳に届きやすくなります。つまり、少ない量でも満腹感を感じやすくなる、ということですね。
「神門(しんもん)」は耳の上部にある三角窩(さんかくか)という部分に位置するツボです。ストレスを和らげ、精神的な安定を促すとされており、ストレス食いやドカ食いに悩む方に特に関係が深いポイントです。
ストレスが原因で食べ過ぎてしまう方にとって、神門へのアプローチはダイエットの根本的な助けになる可能性があります。当院では施術の前に唾液によるストレス検査を行いますが、食欲のコントロールが難しい方の多くはストレス値が高い傾向にあります。
胃の機能と対応する「胃点」は、消化吸収のリズムを整えるとされています。また「肺点」は、皮膚や代謝との関係が深く、むくみの改善や老廃物の排出をサポートするツボです。これらを組み合わせて刺激することで、消化器全体のバランスが整い、体の内側から変化が起きやすくなります。
「耳ツボを押すだけで自動的に痩せる」というのは、正直なところ少し期待のしすぎです。ただ、食欲のコントロールがしやすくなり、自律神経が整うことで生活全体のリズムが改善されるという効果は、東洋医学的にも理にかなっています。あくまで「体が本来の状態に戻るための補助」として捉えていただくのが正確です。
30年近く施術をしてきた中で感じるのは、「痩せられない人は意志が弱いわけではない」ということです。体の内側でホルモンバランスや自律神経が乱れていると、どれだけ頑張っても食欲に勝つのはとても難しい。そこを整えてあげることが大切なんです。
耳のツボ施術の効果が出やすいのは、ストレスや不規則な生活が原因で体重が増えてしまった方です。一方、生活習慣全体が乱れていたり、睡眠がとれていない状態が続いている場合は、耳のツボだけで劇的な変化を期待するのは難しいこともあります。
「効果があった」という方に共通しているのは、施術と並行して少しずつ生活のリズムを整えようとする意識があったこと。食事の量を大幅に減らすのではなく、食べ方のペースや食事のタイミングを意識し始めただけで、体が変わり始めるケースも珍しくありません。
耳つぼジュエリーやシールを使ったセルフケアも広まっていますが、ツボの位置は個人によって微妙に異なります。自己流でやって「なんとなく押している」という状態では、十分な効果が得られないことが多いです。
最初の1〜2回は専門家に正確なツボの位置を確認してもらうことを強くおすすめします。その後のセルフケアも、基点となる位置が正しければぐっと効果が変わってきます。当院では鍼灸師が気診という方法でひとりひとりの体質に合ったツボを見極め、施術をしています。


専門院での施術には、セルフケアとは大きく異なるメリットがあります。まず何より、体全体の状態を診たうえでツボを選ぶことができます。食欲の問題ひとつとっても、ストレスが原因なのか、胃腸の弱りが原因なのか、冷えが関係しているのかによって、アプローチするツボが変わるからです。
当院では初回にストレスの度合いを数値で測定し、気診(筋反射テスト)によって体の状態を詳しく確認します。その結果をもとに施術計画を作るため、「なんとなくやってみた」とは全く異なる精度で施術を行うことができます。体重だけでなく、むくみ、便秘、不眠、肩こりなどが同時に改善されたという声も多くいただいています。
「痩せたい」という気持ちの裏には、「自信を持ちたい」「体が重くてしんどい」「健康診断の数値が気になる」「服をきれいに着こなしたい」といった、もっと根本的な思いがあることが多いです。その気持ちは、とても大切なものだと思っています。
東洋医学では、体のバランスが整うと気持ちも前向きになりやすいと考えます。食欲のコントロールができてくると、日常のリズムが整い始め、「なんとなく毎日が楽になった」と感じる方が多いのも、そういった理由からです。
症状や体質によって異なりますが、まずは週1〜2回のペースで数週間継続されることをおすすめしています。「1回やれば劇的に変わる」という施術ではなく、体の内側のリズムを少しずつ整えていくイメージです。多くの方が3〜6回目あたりから「食欲の波が落ち着いてきた」「間食が減った」といった変化を感じ始めています。
焦らずに、体と向き合いながら続けていただくことが、長期的なリバウンドの防止にもつながります。施術と並行して睡眠の質を高めたり、食事の内容を少し見直したりするだけで、体が応えてくれることを実感していただけると思います。
耳のツボへの刺激は基本的に副作用が少なく、安全な施術ですが、いくつか注意点もあります。耳に傷や炎症がある場合、金属アレルギーがある場合は、施術前に必ず申し出てください。また、妊娠中の方は強い刺激は避けた方が良いツボもありますので、必ず専門家に確認してから行うようにしてください。
また、セルフでジュエリーやシールを長時間貼ったままにしておくと、皮膚トラブルの原因になることもあります。ツボへの刺激は「適度な強さで、適切なタイミングに」というのが基本です。強く押せばよいというものではなく、じんわりと気持ちいい程度の圧が最も効果的です。
当院では、耳のツボだけでなく、手首や足のツボを組み合わせることもあります。たとえば足の「三里(さんり)」は胃腸の調子を整える代表的なツボですし、「内関(ないかん)」はストレスからくる消化器の不調に効果的とされています。ツボは単体で使うよりも、体全体のバランスを考えて複数を組み合わせた方が効果的なことが多いのです。
「耳だけ押していれば大丈夫」という考えよりも、「体全体の気の流れを整える」という視点を持っていただくと、ダイエットだけでなく体の調子全体が変わっていきます。これは30年の臨床経験から、自信を持ってお伝えできることです。
「どのくらいで効果が出ますか?」というご質問をよくいただきます。体質や生活習慣によって個人差がありますが、早い方では2〜3回目の施術後から食欲の変化を感じはじめる方もいらっしゃいます。焦らず、まずは自分の体と向き合う気持ちで来ていただければと思います。
「痛くないですか?」というご不安もよくあります。当院では鍼を使う場合も髪の毛ほどの細さのものを使い、気診でみつけた最も効果的なツボ1か所に施術するため、強い痛みはほとんどありません。「怖かったけど全然痛くなかった」とおっしゃる方がほとんどです。
厳しい食事制限は必要ありません。ただ、「食べたいだけ食べて良い」ということでもなく、施術によって食欲のコントロールがしやすくなった状態を活かして、食事の内容や量を少しずつ整えていくことが理想的です。無理な制限は逆に自律神経を乱し、リバウンドの原因になります。
「ごはんを楽しみながら、体を整えていく」そのサポートをするのが鍼灸施術の役割だと考えています。食べることは生きる喜びのひとつ。それを我慢するのではなく、体が自然と「ほどよい量でOK」と感じられるようにしていくイメージです。
「何度ダイエットをしても続かない」「食欲に負けてしまう自分が嫌だ」そんな気持ちを抱えている方に、ぜひ伝えたいことがあります。それは、「あなたの意志が弱いのではない」ということです。体の内側のバランスが乱れていると、どんなに頑張っても太りやすい状態になってしまうのです。
東洋医学の視点では、体と心はつながっています。食欲の乱れも、自律神経の乱れも、すべて「体のサイン」として読み解くことができます。そのサインに耳を傾け、根本から整えていくことが、本当の意味での体重管理につながると私は信じています。
一人で悩まないでください。「こんなことを相談してもいいのかな」と思わずに、どうぞお気軽に声をかけてください。あなたの体と向き合うことを、全力でサポートします。