【5秒でご案内】症状検索ページもご利用ください

マッサージを受けた後のかゆみは好転反応?原因と正しい対処法

本日の予約状況

こんにちは、富山寿楽堂鍼灸院の泉賢秀です。施術を受けられた後に、身体がむずむずしたり、かゆみを感じたりした経験はありませんか?

実は、施術後に生じるかゆみについて多くの方から質問をいただきます。初めて経験される方は「何か悪い反応なのでは」と不安に感じられることもあるでしょう。

目次

マッサージを受けた後に生じるかゆみの正体

施術後に身体がかゆくなる現象は、実は身体が回復に向かっている証拠であることが多いのです。これを東洋医学や整体の世界では好転反応と呼んでいます。

好転反応とは、施術によって身体のバランスが整う過程で一時的に現れる症状のことを指します。かゆみだけでなく、だるさや眠気、軽い痛みなどさまざまな形で現れることがあります。

血の巡りがよくなることで起こる変化

施術を受けると、凝り固まっていた筋肉がほぐれ、血管が拡張します。身体が温まることで熱を放出しようとする働きが活発になるのです。

血管の周囲には、かゆみを感じる神経が分布しています。血管が拡張すると、この神経が刺激を受けて皮膚のかゆみとして感じられるようになります。これは運動後やお風呂に入った後にかゆみを感じる現象と同じメカニズムです。

また、血行が改善されると、身体に溜まっていた老廃物が一気に血液中を流れ始めます。身体はこの老廃物を異物と認識し、炎症反応を起こしたと勘違いすることがあるのです。

身体が敏感になるサイン

長い間、筋肉の緊張や血行不良が続いていると、身体の感覚が鈍くなっていることがあります。施術によって神経の働きが正常に戻ると、今まで鈍感だった部位が敏感になります。

これを過敏反応と呼び、好転反応の一つとして知られています。施術箇所やその周辺に痛みや違和感、かゆみなどが生じることがありますが、これは神経系が本来の状態に戻ろうとしているサインなのです。特に首や脇、鼠蹊部など血管や神経が集中している部位では、くすぐったさやかゆみを感じやすい傾向にあります。

かゆみが出るメカニズムを東洋医学で解説

東洋医学では、身体を流れる気や血の巡りを重視します。気血の流れが滞ると、さまざまな不調が現れると考えられています。施術後のかゆみも、この気血の流れと深く関係しているのです。

30年以上の臨床経験の中で、多くの患者さんの施術後の反応を観察してきました。かゆみが出る方の多くは、施術前の状態で血液の循環が著しく悪くなっていることが分かっています。

気血の停滞が解消される過程

東洋医学では、血液の流れが悪く停滞している状態を瘀血(おけつ)と呼びます。瘀血がある部位に施術を行うと、身体が緩んでスペースができたところへ血液が集まってきます。

この急激な血流の変化が、むずむずとしたかゆみを引き起こすのです。瘀血が解消される過程で一時的に起こる反応であり、身体が本来の状態に戻ろうとしている証拠といえるでしょう。

施術によって気の巡りが整うと、今まで届いていなかった場所にも気血が行き渡るようになります。その変化を身体が敏感に察知することで、かゆみとして感じられることもあります。

ヒスタミンという物質の働き

科学的な観点から見ると、かゆみの発生にはヒスタミンという物質が関与しています。ヒスタミンはかゆみ物質として知られ、皮膚の神経に働きかけて脳にかゆいという情報を送ります。

施術によって血行が促進されると、老廃物が血液中を流れます。身体がこれを異物として認識すると、肥満細胞からヒスタミンが分泌されるのです。

ヒスタミンは血管を拡張させ、皮膚を赤くはれさせる働きもあります。これが施術後に皮膚が赤くなったり、かゆみを伴ったりする理由の一つです。

かゆみと揉み返しの見分け方

施術後の身体の反応には、好ましい好転反応と、避けるべき揉み返しの二つがあります。この違いを理解しておくことは、とても大切です。好転反応によるかゆみは、施術を受けた箇所やその周辺に広く現れ、2〜3日以内に自然と収まっていきます。身体全体がだるくなったり、眠気が出たりすることもありますが、これらも回復のサインです。

一方、揉み返しは過度な刺激によって筋肉や組織が損傷し、炎症を起こした状態を指します。施術した箇所に強い痛みがあり、3日以上続く場合は揉み返しの可能性が高いでしょう揉み返しの場合は、押されたところが局所的に痛み、こりが余計にひどくなったり、頭痛や吐き気を伴ったりすることもあります。

かゆみの場合は、痛みよりもむずむずとした感覚が中心で、不快ではあっても我慢できないほど強いものではありません。また、全身に広がるようなかゆみは、血行促進による好転反応である可能性が高いのです。

かゆみが出たときの正しい対処法

施術後にかゆみが出た場合、適切に対処することで症状を早く和らげることができます。焦らず、身体の回復を助ける方法を実践していきましょう。

好転反応は身体が本来の状態に戻ろうとしている過程で起こります。無理に止めようとするのではなく、身体の自然な回復力をサポートする姿勢が大切です。

水分補給で老廃物を流す

かゆみが出たときは、まず十分な水分補給を心がけてください。常温の水や白湯、ハーブティーなどがおすすめです。水分を多めに摂ることで、血液中に流れ出た老廃物や毒素を体外へ排出しやすくなります。尿の色が濃くなることもありますが、これは老廃物が排出されている証拠です。

冷たい飲み物は避け、できるだけ常温か温かいものを選びましょう。身体を冷やすと血行が悪くなり、老廃物の排出が滞ってしまうからです。

無理に冷やさず自然に任せる

かゆみがあると、つい冷やしたくなるかもしれません。しかし、好転反応によるかゆみの場合は、無理に冷やす必要はありません。身体が温まっているのは、血行が促進されて回復に向かっている証拠です。冷やすことで血流が悪くなると、かえって回復が遅れてしまう可能性があります。

どうしても気になる場合は、軽くさするか、優しく手のひらで押さえる程度にとどめましょう。爪を立てて掻いてしまうと、皮膚を傷つけて炎症を悪化させてしまいます。

十分な休息をとる

施術後は身体が回復モードに入っています。眠気やだるさを感じる場合は、無理をせず十分な休息をとってください。症状がひどいときは、入浴を控えて早めに就寝することも大切です。身体を休めることで、自然治癒力が最大限に働き、かゆみも自然と収まっていきます。

浴槽にゆっくり浸かることで血行がさらに促進され、老廃物の排出が進むこともあります。ただし、かゆみが強い場合は無理に入浴せず、シャワーで軽く流す程度にしましょう。

かゆみを予防するために大切なこと

施術後のかゆみは身体の回復反応ですが、できれば症状を最小限に抑えたいものです。普段から身体の状態を整えておくことで、好転反応を穏やかにすることができます。

日頃から適度な運動を心がけ、血液の循環を良くしておくことが重要です。ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で身体を動かす習慣をつけましょう。

  • 毎日の入浴で身体を温める習慣をつける
  • 水分をこまめに摂取し、老廃物を溜め込まない
  • 睡眠時間を確保し、疲労を翌日に持ち越さない
  • ストレスを溜め込まず、リラックスする時間を作る
  • 自分で軽くセルフケアをして感覚を慣らしておく

また、施術を受ける際は、施術者に身体の状態や体調について正直に伝えることも大切です。初めて施術を受ける方や、久しぶりに施術を受ける方は、刺激を弱めに調整してもらうことで、好転反応を穏やかにすることができます。

施術後の過ごし方についても、事前に施術者に相談しておくとよいでしょう。一人ひとりの体質や状態に合わせたアドバイスを受けることで、安心して施術を受けられます。


院長:泉

どんなお悩みもお気軽にご相談ください

住所
富山県射水市八幡町2-13-2
電話番号
0766-84-5355
定休日
日曜日
ご予約・お問い合わせ
050-3645-3688
24時間受付中

気軽にシェアしてください
目次