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こうした疑問を持つ方が増えています。実際、整体だけでも姿勢やゆがみの改善には効果がありますが、運動を組み合わせることでその効果を持続させたり、さらにレベルアップさせたりすることが可能です。
なぜなら、整体で整えた体は「動きやすくなった状態」ですが、その状態を活かして「運動で動かせる体」にしていくことで、ゆがみの再発を防ぎ、健康なカラダを保つ基盤を作ることができるからです。
整体とは、骨格や筋肉の歪みを整え、体のバランスを取り戻す手技療法です。主な目的は「構造の正常化」。関節や筋肉、神経の通り道をスムーズに保つことで、自然治癒力を高めていきます。
体の痛みやコリは、単なる筋肉疲労よりも、姿勢の偏りや体の使い方の癖によって起こることが多いです。整体ではこうした歪みをリセットし、正しい軸を取り戻すことで、慢性的な疲れや不調を根本から整えていきます。
運動の目的は、体を動かすことによって機能を高めることにあります。筋肉が鍛えられるだけでなく、血流促進、代謝アップ、自律神経の安定など、全身への健康効果が期待できます。
ただし、姿勢の歪みや可動域の制限が残ったまま運動をすると、かえって腰や膝を痛めることもあります。たとえば骨盤が傾いたままスクワットをすれば、特定の筋肉に過剰な負担がかかる結果となります。そのため、まず整体で体を整え、その状態で運動によって維持・強化するのが理想的な流れです。
| 項目 | 整体 | 運動 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 構造を整える | 機能を高める |
| アプローチ | 受け身(施術) | 能動的(自分で動かす) |
| 効果 | 姿勢改善・痛み軽減 | 筋力・柔軟性・代謝向上 |
| 適したタイミング | 不調の初期・慢性化前 | 体調安定後・回復期 |
つまり、整体で「正しい体の土台」をつくり、運動で「その土台を支える筋力と柔軟性」を育てることが健康づくりの基本となります。
整体の施術後は、筋肉や関節が正しい位置に戻り、体が動かしやすくなっています。このタイミングで軽いストレッチや体幹を意識した運動を行うと、その正しい身体の使い方を脳と神経が学習します。
一方、運動だけで歪みを直そうとすると、間違ったパターンで筋肉を使い続ける可能性があり、かえって不調を長引かせてしまうことがあります。そのため、「整体で整える→運動で定着させる」という順番がもっとも効果的です。
まず、姿勢や関節の可動域、筋肉のアンバランスを確認して体の状態を把握します。
全身の歪みや筋膜の硬さ、骨盤の傾きを整え、神経伝達の流れを改善します。関節の動きをスムーズにすることで、体の中心軸がまっすぐに立つようになります。
呼吸を意識しながら、体幹を安定させるようなストレッチや軽いウォーキングを行い、整体後の正しい動きを定着させます。
正しい姿勢を意識しながら生活に取り入れることで、歪みにくい身体を維持します。


整体を受けた直後は、体が新しいバランスに慣れていないため、激しい運動は控えましょう。最初は「動きを感じる」程度のストレッチから始めるのが理想です。また、疲労が強いときや睡眠不足のときは、無理せず休息を優先してください。
体のサインに耳を傾けながら継続することが、長期的な健康維持につながります。
東洋医学では、すべての現象は「陰」と「陽」のバランスで成り立つと考えられています。「動=陽」、「静=陰」とされ、陽は活動・発散・温めるといったエネルギーを意味し、陰は休息・蓄える・冷やすといった安定の力を指します。この二つが調和してこそ、体と心は健康な状態を保つことができます。
例えば、日中に働いたり運動したりするのは「陽」の働きであり、夜に眠って体を休ませるのは「陰」の働きです。陽が強すぎると興奮や緊張が続き、交感神経が優位になって不眠や疲労が起こりやすくなります。
一方で陰が強すぎると活動力が低下し、冷えや代謝の低下、無気力などが現れます。現代社会ではストレス過多やデスクワークの増加により「陽過剰」「陰不足」になりやすく、このバランスが崩れて不調が出る方が増えています。
整体や鍼灸治療は「静(陰)」の施術として、筋肉の緊張をゆるめ、呼吸を整え、心身の安定を促します。逆に、運動は「動(陽)」の活動であり、血流を促進し、体温を上げ、生命エネルギーを活性化させます。どちらか一方に偏るのではなく、整体で体を静め、運動で流れを生むというリズムを持つことが、自然治癒力を高める最良の方法です。
つまり、陰陽の調和とは「整えてから動かす」「動かしたら整える」という循環のことを意味します。この動静の調和を日常の中で意識することで、体のエネルギー(気血水)の巡りが改善し、疲れにくく、回復力の高い体へと導かれていきます。
整体も運動も、それぞれに役割とメリットがありますが、重要なのはバランスと順序です。整体で体をリセットし、運動で維持・強化する。この循環を日常に取り入れることで、痛みや不調を繰り返さない理想的な体づくりが可能になります。
自分の体の状態を知り、整えて動かす習慣を続けましょう。