
院長:泉お気軽にご相談ください!

最近パソコンやスマホを長く見ていて、頭の後ろのあたりがずっと重い、押すとズーンと響くように痛い、そんな感覚を覚えたことはありませんか。実はこの症状、頭の付け根に隠れている小さな筋肉たちが原因になっていることが多いんです。
今回は後頭部の痛みに悩む方に向けて、頭の後ろにある筋肉がどんな働きをしていて、なぜ痛みや重さを生み出すのか、そしてご自宅でできるケアの方法まで、じっくりお話ししていきたいと思います。
院長:泉後頭部の重さや痛みは肩こりの延長だと思われがちですが、実は首の奥深くにある小さな筋肉群の緊張が引き起こしているケースがとても多いです。姿勢や自律神経の状態まで含めて丁寧に見ていくことが、根本改善への近道になります

まずは基本的なところからお話ししますね。頭の後ろ、ちょうど後頭部と首の境目あたりには、いくつかの小さな筋肉が重なり合うように存在しています。この場所は普段あまり意識されない部分ですが、実は頭を支えたり、目線を安定させたりする、とても大事な役割を担っているんです。
専門的には「後頭下筋群」と呼ばれる筋肉たちが、この頭の付け根の部分に集まっています。大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋という4種類の筋肉が、頭蓋骨と首の一番上の骨(第一頸椎・第二頸椎)をつなぐようにして存在しています。名前は少し難しいですが、イメージとしては頭を微妙に前後左右に傾けたり、うなずいたりするときに働く、細かい調整役の筋肉だと考えていただければわかりやすいと思います。
この筋肉群は非常に小さいながら、目の動きと連動する神経とも深く関わっています。そのため、パソコン作業などで目を酷使する時間が長いと、知らないうちにこの筋肉に負担がかかり続けてしまうことがあるんですね。目の疲れと頭の付け根の緊張は、実はセットで起こりやすいという点は、意外と知られていない事実かもしれません。

ここからは、多くの方が気になっているであろう「なぜ痛くなるのか」という部分について、いくつかの視点からお伝えしていきます。原因はひとつではなく、いくつかの要因が重なり合って症状として現れることがほとんどです。
スマートフォンを見るとき、多くの方は自然と頭が前に傾いた姿勢になります。この姿勢が長時間続くと、頭を支えるために後頭部の筋肉が常に緊張した状態を強いられてしまうんです。頭というのは体重の約10パーセントほどの重さがあるとされていて、これを支える首や後頭部の筋肉は、実はかなりの負荷を受け続けています。
特にデスクワーク中心の生活を送っている方は、気づかないうちに頭が前方に出た姿勢が定着してしまっていることが多いです。この姿勢が習慣化すると、後頭下筋群は常に働き続けなければならず、疲労が抜けにくい状態になってしまいます。
実はこの部分、姿勢だけの問題ではありません。後頭下筋群のあたりには自律神経とのつながりが深い部位もあり、ストレスや緊張状態が続くと、この筋肉がこわばりやすくなるということも臨床の現場ではよく見られます。仕事や家庭のことで気を張り続けている方、眠りが浅いと感じている方は、この自律神経の影響を受けている可能性も考えられます。
当院では、この自律神経の状態を測定器で数値化して確認することができます。ご自身では気づいていないストレスの蓄積が、実は頭の付け根の緊張として現れていた、というケースも少なくありません。
後頭部の筋肉が硬くなると、そこから頭全体に痛みが広がっていくことがあります。これがいわゆる緊張型頭痛と呼ばれるもので、後頭部から頭頂部、時にはこめかみのあたりまで、締め付けられるような痛みを感じる方も多いです。この痛みの引き起こす場所として、後頭下筋群にある特定のポイントが関係していることが、体の仕組みを調べる中でわかってきています。
頭痛薬を飲んでも一時的にしか改善しない、根本的に何とかしたいと感じている方は、この筋肉の緊張状態そのものにアプローチすることが、改善につながる可能性があります。

ここで少し、ご自身の体と向き合ってみてください。以下のような感覚に心当たりはありませんか。当院にご来院される方からも、よくお伺いする内容をまとめてみました。
いくつか当てはまる項目があった方は、単なる肩こりの延長ではなく、後頭下筋群の慢性的な緊張が根っこにある可能性があります。長く放置してしまうと、頭痛の頻度が増えたり、めまいのような感覚を伴ったりすることもあるので、早めに向き合っていくことが大切です。

ここからは、実際にご自宅でできるケアの方法をお伝えしていきます。どれも簡単なものばかりですので、今日からぜひ試してみてください。ただし、痛みが強いときは無理に行わないよう気をつけてくださいね。
両手の親指を使って、後頭部の骨の下あたり、少し窪んでいる部分を探してみてください。そこを見つけたら、痛すぎない程度の力でゆっくりと円を描くように押していきます。目安としては、ひとつの場所を10秒ほどかけて、じんわりと圧をかけるイメージです。
このとき、深呼吸を合わせて行うとさらに効果的です。息を吐きながら圧をかけて、息を吸うときに少し力を抜く、というリズムを意識してみてください。呼吸と連動させることで、筋肉だけでなく自律神経の緊張も一緒に緩めていくことができます。
椅子に座った状態で、あごを軽く引きながら、頭をゆっくりと前に傾けてみましょう。首の後ろがじんわり伸びる感覚があれば、ちょうどいい強さです。そのまま10秒ほど保ち、ゆっくり元に戻します。この動きを3回ほど繰り返すだけでも、後頭下筋群の緊張が和らいでいくのを感じられると思います。
また、うなずくように小さく頭を上下に動かす運動も効果的です。大きな動きではなく、本当に小さな範囲で、ゆっくりと繰り返してみてください。この筋肉は細かい動きに関わる筋肉なので、大きなストレッチよりも小さな動きの方が効きやすい傾向があります。
先ほどお伝えしたように、目の疲れと後頭部の緊張は深く関わっています。1時間パソコンやスマホを見たら、5分程度は遠くの景色を眺めたり、目を閉じて休ませたりする時間を意識的につくってみてください。この小さな積み重ねが、後頭部の筋肉への負担を大きく減らしてくれます。
セルフケアを続けても改善が見られない、あるいは痛みが徐々に強くなっているという場合には、単純な筋肉の疲労だけではない要因が関わっていることも考えられます。ここでは、自宅ケアと専門的な施術の違いについて簡単に整理してみますね。
| 対応の種類 | 期待できる効果 | 向いているケース |
|---|---|---|
| セルフマッサージ・ストレッチ | 一時的な緊張の緩和 | 軽い張りや疲労感がある場合 |
| 姿勢分析・自律神経検査を伴う施術 | 根本的な原因の特定と改善 | 症状が慢性化・繰り返している場合 |
| 鍼灸・カイロプラクティックの併用 | 筋肉と自律神経の両面からのアプローチ | 頭痛やめまいなど複数症状がある場合 |
特に、痛みが数週間以上続いている方や、頭痛の頻度がじわじわと増えている方は、姿勢の癖や自律神経の乱れが背景に隠れていることが少なくありません。当院では姿勢検査と自律神経の測定機器を使い、目に見える形で今の状態を確認しながら、施術の方針を立てていきます。
私自身、学生時代は野球に打ち込んでいて、身体の使い方や姿勢がパフォーマンスにどれほど影響するかを肌で感じてきました。だからこそ、頭の後ろの痛みや重さも、単に「その部分だけの問題」として片付けず、姿勢全体、そして自律神経の状態まで含めて丁寧に見ていくことを大切にしています。
もし今、頭の後ろの痛みや重さでつらい思いをしているなら、決して一人で抱え込まないでください。姿勢の癖なのか、自律神経の乱れなのか、それとも別の要因なのか、専門的な視点から一緒に整理していくことができます。どんな小さなお悩みでも構いませんので、いつでもお気軽にご相談くださいね。